海外人事

 

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タックスイコーリゼーションをもちいての人事ポリシー

海外派遣にともなう国際間の税制について、雇用者および被雇用者間において整合性の取れた人事ポリシーが必要になってきます。 長年の経験をもつタックス・イコーリゼーション(個人所得税帰属計算)によって、そのニーズに沿ったコンサルティングを提供いたします。

米国従業員の逆出向者の税務コンサルティング

近年、事業のグローバル化に伴い米国人従業員を日本の親会社へ派遣するケースが増加しています。
そのために、逆出向する派遣従業員の給与構築、および適用する日米の税制に関する問い合わせが増加しています。

米国人従業員を日本の親会社に逆出向という形で派遣する場合の給与構築は、基本的には、日本人の米国駐在と同様のコンセプトを、用いて構築することが重要です。また、他の国への駐在も日本人駐在員と同様に処遇にすることで、雇用差別問題を回避することが可能となり、グローバル人事の観点から望ましい選択といえます。

また税金面では、日本人の海外駐在の場合は、みなし税を会社が徴収し、手取額を保証するケースがほとんどですが、一部の企業では年間所得をベースにみなし税の見直し計算を行わない企業もみうけられます。しかし、米国人の逆出向の場合は、みなし税(Hypothetical Tax)を仮の税(Estimated)として徴収し、毎年確定申告書作成に合わせて見直し計算(Definitive)を再度行い、より正確な税金の清算書(Tax Equalization)を作成することがもとめられます。これによって出向者に理解され、誤解のない給与体系となります。

このTax Equalization方式を採用することによって、雇用側と出向者の両者が納得でき、逆出向期間中はNo Loss, No Gainという税金面での公平性を保つことが可能となり重要視されます。


日本駐在期間による日本の税制

日本出向の米国従業員に適用される日・米の税制は駐在期間により下記の三通りがありますが、滞在期間により税制が異なります

1)1年以内(非居住者)

非居住者として日本国内源泉所得が課税対象となり、非居住者として課税されますが、住民税は発生しません。また、住宅費、生活費などの出張手当は非課税となります。

米国側では海外給与所得控除は取れませんが、外国税額控除は取れますので、米国で勤務継続する場合と比較して外国税額控除の分だけ、米国の連邦が下がります。しかし、州においては外国税額控除を取れない場合もあります。

2)1年以上5年以内(非永住者)

この場合、非永住者として日本源泉所得が課税対象です。生計費、教育費、税額補助等の所得に対し所得税および住民税共に累進税率で課税されます。

日本駐在が完了し、米国へ帰任した以降に発生する日本源泉所得(たとえば税金補助)は非居住者として課税されグロス・アップして納付することになります。

米国側では海外給与所得控除および外国税額控除を取ることができます。なお日本源泉所得は勤務日数により決定されますので、日本出向中に米国出張が頻繁に発生する場合は、その分だけ日本での課税所得が減額され、税金も下がります。また、個人的に米国で発生する所得(たとえば、利子・配当所得、賃貸所得)は日本では課税対象外です。

3)5年以上(永住者)

この場合ですが、日本の市民権保持者と同様の日本の税制が適用されます。課税所得も全世界所得が対象となり、逆に海外で発生した税金があれば外国税額控除をとることも可能です。上記2)の場合、日本の源泉所得のみが課税対象ですが、永住者の場合は全世界の源泉所得が課税対象です。

米国側では、全世界所得が課税対象ですが、米国外の源泉所得については海外給与所得控除、外国税額控除等を受けることが可能です。

 

 

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